[書籍]東京チルドレン デザートコミックス 三森 多恵子 (著)

この作品に目をかけたのは、レビューを見て、対人恐怖症、ひきこもり、リストカットとか書いてあり、失礼ながら一般の人からは全然未知の分野であり、そういう人たちの心理ってどういうのかな、と純粋に知りたかったから読むことにしました。

はっきり言って読んでよかったです。これはわかるように、これ単巻で、この中に「DOLL」「窓の外」「勇気の歌」の3個の短編からできています。それぞれ対人恐怖症、引きこもり、リストカットに対応した話でしたが、特に最初の「DOLL」は、対人恐怖症とはどんなものかというのがわかりやすく書いてあり、勉強になった。
作者がこの対人恐怖症を調べるにあたり、自分はそうだと思っていたが、単なるビビリ屋なだけであるということを知った、とか書いてあったが、うむ。確かに某も対人に関してはかなり苦手だが、さすがこれは「症」と付くだけあって、本当に薬とか飲んで治したりするシーンや身体的症状が出るのを見ると、某は全然彼らの比ではないなとつくづく感じざるおえなかった。また世間の対応も、これが現実なのかなと感じさせてくれた。

基本的にどの話もヒロインが問題児でヒーローがその救世主という形式。この救世主たち全員本当に全身全霊をもってヒロインに改善するよう努力する、滅茶苦茶優しすぎる人たちで、なかなかこんな人はいないだろ、とつい突っ込みたくなりましたが、こんな人たちが友達なら、本当にどれだけ幸せかなと思います。そしてそれを受けて、ヒロインが徐々に改善し始める。
しかしそこで思ったのだが、では結局のところ、その救世主なる存在に出会わなければ、つまり他力に頼るしか治療はできないのか、とも思ってしまった。マア少女コミックなので恋愛は必須?=男女登場?そうなるとまあこの本どうり、どちらかが問題児で片方が救世主になることは必至か。

「DOLL」は、その発症理由や、その心理状況が書かれていて良かった。また、これにはカウンセラの卵たる、非常に心理分析のうまい人が救世主となる。そしてすこしずつヒロインが精神開放していく。

「窓の外」は、確かに引きこもりの心理なども勿論書いてあったが、それと同時にその親についての描写もあり、良かった。結局ヒロインは救世主のカウンセルを、母親は専門医のそれを受けるという一応の前進で終わった。

「勇気の歌」は、昔からの友人に影で嫌味を言われたり、思ったことを率直に言う性格が故に排斥され、結局もう自分はどのように他人と付き合えばいいかわからなくなり、リストカットにはしっていた時、救世主が来て、一気に人気者になるというやつ。確かに爽快感はあったが、どうもいきなりリストカットをして気を和ませていたシーンがあったが、何故リストカットに走ったかの闇の部分あたりがもう少し突っ込めてないきがした。

ちなみにイラストに関しては、全般的に、特に「勇気の歌」あたりはかっこよくて良かったと思う。

って言うか

「勇気の歌」ヒロイン・アキラ氏最高!!!はまった♪

って言うか2

マア文書を見てもらうとわかるのだが、明らかにちょっと口調が違うのがわかってもらえると思う。実はこれ、amazonの書評に書いてやろうと思ったのだが、どうも自信が無いのでどうでもいいここに掲載した。ああ、本来はだから一人称は「某」ではなく「私」と書いてあったが、こちらに載せるにあたり置換した。